前回述べましたが、改善には2つのアプローチがあります。
① 基準通りの作業を進めるための仕組みをつくる
・ 人(Man)設備(Machine)材料(Material)方法(Method)の変更(変化)がわかる仕組み
・ 着手と完了・異常の認識と措置を確実に記録、集計できる仕組み
・ 想定外の作業を回避、予知するための仕組み
(例)部品のバラツキが増え、追加加工による納期遅延が発生している
・ 基準時間に対して、どれくらいの過負荷(時間、人手)がかかっているのかを明らかにする
・ 過負荷を工数(人×時間)で表現をして、それに賃率をかけてコストに変換する
・ コスト削減(工数削減)目標をたてる
・ サプライヤーと協働して、バラつきを抑える工夫をする
・ 追加加工の作業方法を改善して時間を短縮する
・ 該当部品を他のモノに代替する
・ 他の作業を少人化して、追加加工に就く人を増やす
② より安くする(早く、必要なだけを、確実に)
・ ECRS(Eliminate(なくす)/Combine(組合せる)/Rearrangement(再編成する)/Simplify(単純化する))の視点で、やること自体を変える
・ 多部門やサプライヤー、場合によっては顧客が協力する体制で臨む
(例)架台レールの平滑度に合わせた搭載ユニットの作動微調整がボトルネックになっている
・ 作動微調整作業の負荷バラツキを定量的に把握して、悪さ加減を具体的にする
・ 基準作業時間を設定して、その範囲に収まるように作業改善を行う
・ 架台レールの作り方を変え、ひずみをなくし作動微調整を不要にする
・ 平滑度合いの傾向を分析、分類して、作動微調整をパターン化する
・ 架台レールに載せることをやめユニット単独で動くようにする
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