第81回 コスト・在庫の適正化につながる現場改善
『コストや在庫に関する現場改善の成果が見えない!』よく、このような悩みを聞きます。 財務指標を現場個別の目標値に分解せず、総論で改善を進めていませんか。 ・ 組織(経営)の目標と改善成果をリンクさせるにはどうすればよいのか ・ コストの適正化とは? ・ 在庫の適正化とは? ・ どんな問題に着目して、どうアプローチすればいいのか このような視点で、現場改善と経営(組織)目標とリンクを考えてみたいと思います。 |
組織(経営)の目標と改善成果をリンクさせる |
財務指標をそのまま改善目標にしても、具体的なゴールは見えません。目標がノルマになってしまい『とにかく削減』といったアプローチになるでしょう。また、『なんとかしろ!』では、やったふり・つじつま合わせが横行するのは当然です。では、どう考えたらよいのでしょうか。現場発想のテーマをかき集めるだけではうまくゆきません。俯瞰的な視点でボトルネックとなっている不安定・不合理なプロセスを洗い出し問題点を明確にする、そしてそれらを各現場の具体的な課題に振り分けるわけです。『売上原価を下げよう!』『在庫を減らそう!』では、現場は何をしたらよいのか分かりません。やるべきことをクリアにして、現場改善のベクトルを合わせておくことが重要になります。 |
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1.よくある事例 |
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せっかく改善を進めても次のようなことで、活動が滞ることがあります。 |
2.やるべきこと |
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現場の基本的な役割は『基準(標準)通りに確実な操業をすること』です。役割を超えたところで改善を進めるのはあまり現実的ではありません。改善の目的のひとつは、具体的な基準(標準)を描き、その状態を維持することです。もうひとつは、市場や技術の進化に伴い基準そのものをレベルアップさせることです。基準のレベルアップは現場とスタッフの協働が必要ですが、基準の維持は現場単独で取り組みやすいテーマです。次の点に気をつけて改善を滞りなく進めてください。 |
次回は、コスト削減について具体的なアプローチのお話です。 |
株式会社アステックコンサルティング |