第102回 新製品の企画開発の進め方
経営課題の抽出 |
1.産業構造の変化が進んでいる |
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皆さんは業務多忙の中で、産業構造の変化に対して気づきにくいと思いますが、時代は徐々に産業構造の変化が進んでいます。現代は第4次産業革命が始まっており、ロボット工学、人工知能 (AI) 、ブロックチェーン、ナノテクノロジー、生物工学、モノのインターネット (IoT) 、3Dプリンター、自動運転車などの多岐に渡る分野においての新興の技術革新が進んでいます。これらの変化の広さと深さは家庭のみならず企業における生産、販売、技術、管理の全システムの変革を告げるものであります。さらにはICTの発展やコロナによる日常生活の変化も加わり、社会構造自体がが大きく変化して今までの当り前が当たり前で無い時代になってきています。企業においても今まで売れていたものが急に売れなくなる危険性は高いです。 |
2.生き残るためには新製品開発が不可欠 |
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所有から利用への意識変革が進むと、ものづくりメーカーは「設備を作る」企業から「機能」を売る企業へ転換する可能性が出て来ます。つまり製造業からサービス業(たとえばコンサル業等)への転換が進んでいくことになるということです。この構造変化は徐々にだが確実に進行していきます。 |
3.「何を作るか」が最も重要(企画工程) |
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新製品開発において最も重要なのは「何を作るか」を決めることであります。経営方針や過去の開発の流れを検証しながら、どの市場に、何を、いくらで投入するかを決めることが新商品開発のスタートになる上、成否を決めるポイントです。 |
① 経営課題の抽出
② 現事業、資源の把握
③ 業界、競合企業の動向把握
<ステップ2>基本コンセプトの作成
④ 基本コンセプトの確認
<ステップ3>アイデア探索
⑤ アイデア発想の実施
⑥ 候補テーマの抽出
<ステップ4>商品開発プランの作成
⑦ 1次フィルターの実施(絞り込み)
⑧ 候補テーマの深耕
⑨ 2次フィルターの実施(絞り込み)
⑩ 新商品企画の作成
4.新製品候補の抽出方法 |
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商品コンセプトが固まったら、アイデア発想法によりさらに具体的な新製品候補を抽出していきます。まずロジカルに考えてみて、思考がいきづまったら発想の視点を変えてみることも必要です。最終的に抽出した候補の中から開発を進めていくことになるので新製品企画書としてまとめることを想定します。 |
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5.ヒット要素を洗い出す |
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次に現事業の把握方法として、ヒット商品の洗い出しがあります。上市した商品を整理する場合、売れなかったものを並べても意味がなく、売れたものを並べてその成功要素を把握し、新製品開発に生かしていくことが重要です。さらには技術者の自己満足で商品開発を行い、市場ニーズに合わないもの上市しないように注意すべきであります。 |
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6.新製品開発における3つの要素 |
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新製品開発においては「顧客」「技術」「商品」の3つの要素が基本ファクターである。 |
株式会社アステックコンサルティング |