事例紹介

お客様の声

シライ電子工業株式会社 様

お話し 代表取締役社長 小島 甚昭様
事業内容 プリント基板並びにプリント配線版外観検査機の設計・製造・販売
URL http://www.shiraidenshi.co.jp/

シライ電子工業株式会社様は1966年創業の京都市に本社を置くプリント配線板のトータルメーカとして両面版から多層版までの幅広いニーズに対して設計・試作・部品実装・量産までのトータルソリューションを提供されています。

また、工場は京都市・滋賀県の他、グループとしては埼玉県と海外では中国にも工場展開し日本と中国で最適地生産を行うことでグローバル対応の顧客ニーズにも対応されています。

本日は小島社長様にお話を伺いましたがエネルギッシュで力強いお話をお聞きする事が出来ました。

Q:どのようなキッカケでコンサルティングを導入されましたか?
電気機器がそうであるように、主要部品であるプリント配線板の業界も多品種小ロット化し、品質・価格・納期の全てに亘って顧客要求が厳しくなっていました。しかし2007年当時、当社の生産管理体制は弱く、リードタイムも長期化しておりお客様のご要望に十分お応えするには、現状を打破して新たな企業風土と生産の仕組を構築する必要があると感じていました。
自分達で改善することも出来るのですが、早期に成果を出す必要があるのと甘えを排除するため外部コンサルの導入を考えました。
勿論、数社の話を聞きセミナーを受講した上で工場診断を受診して当社の抱える問題点の分析とあるべき姿の構築、改善の方向性、改善手法と組織の提案を受け比較した上で、貴社に依頼しました。
工場診断の問題点の一つに「儲ける事を忘れた危機意識の欠如!」と指摘されましたが、今でも非常に印象に残っています。また、営業の方がタイムリーに、情報提供頂いたので助かりました。
Q:改善活動は上手く推進できましたか?
当社は外部コンサルと付き合うのは初めてだったのですが、当初はアステックの先生と生産本部長であった自分とプロジェクトメンバーの働き方、役割分担をどうするか等いろいろ議論をしました。結局、当社の場合は推進リーダである私が、改善プロジェクトに深く関与して一緒に取り組むようにしました。指導会には毎回出席して活動メンバーの話を聞くのです。これは役員である私にとってかなり厳しいスケジュールなのですが、続けていくうちに、今まで見えなかったメンバーの取り組み具合や考え方、個性が見えてきました。どのプロジェクトをどういう方向に導くか、誰をどのように育成していくか等を先生と相談しながら決めて行きました。また、プロジェクトメンバーも今まで決して取り組んだことの無い内容について自主的に発言し推進してくれるようになっていきました。こうなると、改善は進んでいき成果も出てくるようになってきました。
改善活動の名称をSIPP(Shirai Innovation Power Produce)と名付けましたが、これも社員の発案なんです。
Q:投資に対して採算は合いましたか?
コンサルタント会社に支払うフィーは自社を改善して利益を出せるようにする投資だと考えていますが、投資回収効率は十分にあったと判断しています。目に見えるロスコストである廃棄損失の削減だけとらえても十分にコンサル費用に対しておつりが来ます。仕組改善による見えないコスト削減で、営業利益率が向上したことから考えると大きな成果といえるでしょう。
それだけに、如何にして先生からノウハウを引き出すかについても真剣に取り組みましたが、その点でもアステックさんはクライアントとの意思疎通を大切にしてくれるコンサルタント会社だと感じています。
やはり、コンサルタントに任せきりにするのではなくTOPも活動に関与してメンバーと一緒にプロジェクトを推進する事が大切だと感じています。
Q:どのような成果が得られましたか?
アステックさんと一緒に改善活動をしたのは2年間でしたが、1年目はモノづくりの基盤・土台作りと問題点の見分け方、解決の仕方の修得で現場の基礎改善に取り組みました。2年目は一気通貫生産方式の導入を通じて製造リードタイム短縮と労働生産性の向上および廃棄損失額削減を目指して成果を意識した利益確保重視の仕組み改善に取り組みました。プロジェクトメンバー、TOP、コンサルタントが一丸となって取り組んだ結果が成果となって国内の営業利益率は格段の改善が見られました。また、風土・意識改革の面でも社内の風通しがよくなり雰囲気が明るくなったこと、目標達成意欲が向上したことが大きいと思います。改善活動の成果は良いPR資料ともなりお客様からの評価向上にもつながったと思います。
Q:今後の展開・抱負についてお聞かせ下さい
現在、中国工場についてはアステックさんの指導を受けながら国内での活動の横展開を進めていますが、やはり通訳を介してのコミュニケーションは難しいし基本的な事を理解しているメンバーが大勢いないのでそれなりに苦労しています。やはり国内の進捗より数倍の時間がかかるでしょう。
特に人材育成については、一定の流動性がある中でも進める必要があると感じています。
今年創業45周年を迎えますが、シライ電子はそんな事もやっていたのか?単に事業を展開するだけではなく良い会社だねと社会から評価される会社にしていこうとビジョンを練り上げているところです。明日もその打合せで京都に行くし、来週からは中国ですよ。

本日は、大変お忙しい中、ありがとうございました。